アトモスフィア空気清浄機 101076J
興味深い結果が出たので公開しました。
まずは大型の空気清浄機、アトモスフィア 形名: 101076J の動画をご覧下さい。
少し外気を入れてホコリを感知しLEDランプがオレンジ色に点灯した状態からのスタートです。
風量をMAXにすると数秒でLEDランプが緑色になりました。
このアトモスフィア空気清浄機は3つのフィルターが入っています。
毛ゴミや埃を除去するプレフィルター。
インフルエンザウィルスや花粉を除去する粒子用フィルター。
そしてカーボン脱臭フィルターです。
カタログの文句を信用すれば、かなり高機能な空気清浄機であるはずです。
アトモスフィア空気清浄機の実力は?
アトモスフィア空気清浄機の実力値を測定したのは、暗室検査用に新しく確保した8㎡ほどのスペースです。
空調設備は天井に取り付けられたエアコンだけです。
この暗室は、スモーク印刷の検査、および製品と両面テープの貼り合せを行います。
クリーン度はクラス20,000以下が望ましいところですが、クリーンエアーを供給するダクトがある工場とは建屋が違います。
ダクトを通してクリーンエアーを引けない距離ではないのですが、かなりの工事費用がかかりそうです。
そこでアトモスフィア空気清浄機1台で室内の空気がどこまできれいになるのかをパーティクルカウンターで測定してみました。
ちなみにスリーサプライでは、定期的にパーティクルカウンターで粉塵測定を行い、印刷室、ラミネート室のクリーン度を監視しています。
今回の粉塵測定で暗室も行ってみた結果です。
粉塵測定結果
クラス10,000とか100,000とか言われてもピンと来ない人が多いと思います。
数値は1フィート立方中の空気に含まれる0.5μの粒子の数です。
おおざっぱにですが、埃っぽい加工場は300,000以上、事務所は300,000~500,000ほどです。
手術室は50,000程度、スリーサプライのラミネート室は10,000~25,000、印刷室は5,000~20,000ほどです。
ちなみに、暗室の隣の食堂は、150,000~200,000でした。
まずはアトモスフィア空気清浄機を稼働させない状態で粉塵測定を行います。
3回測定した結果は約130,000でした。
そしてアトモスフィア空気清浄機を風量MAXで10分ほど稼働させます。
結果です…
粉塵測定の結果は、なんと20,000~25,000でした。
測定時の暗室は、隣の部屋との隙間には目張りをして空気の流入を防ぐ処置はしていますが、ダンボールや紙類の持ち込み規制は行っていません。
その状態で130,000が25,000になったのですから、かなり優秀な数値と言えます。
ちなみに室内には測定者を含めて4人居ました。
アトモスフィア1台の稼働で20,000~25,000ですから、2台設置して紙類の持ち込み規制を行えば、クラス20,000を安定的にキープできそうです。
補足ですが、午後一にこの暗室に入ると隣の食堂からのお弁当の臭いが流入していて、かなり臭い状態でした。
アトモスフィア空気清浄機を昼休みに稼働させておくと、全く臭っていない事に気付きました。
脱臭効果もかなり高いレベルであると関心しました。
アトモスフィア空気清浄機の難点
機能的には合格点のアトモスフィア空気清浄機ですが、難点がいくつかあります。
本体の価格が高いことと、交換用フィルターの価格が高いことです。
もちろんダクト工事を行うことを考えれば安いと言えますが、標準小売価格188,000円、実売価格13万円~15万円は国内メーカーの空気清浄に比べると高値と言わざるを得ません。
アマゾンではかなり安く購入できそうです。
ちなみにプレフィルターはアマゾンで2,950円。粒子用フィルターは9,800円。脱臭フィルターは12,710円です。
アトモスフィアは風量を抑えれば静かで、その効果もパーティクルカウンターで実証しました。
脱臭効果も高く、完成度はかなり高い空気清浄機と言えます。
現在売られている国内メーカーで同程度の大きさの空気清浄機は約70,000円ほどで販売されています。
手に入る機会があれば今回と同条件で粉塵測定を行い、どちらが高性能なのかを比べてみたいものです。