クリーンエアーの確保
スクリーン印刷やシール印刷、ポッティングなど、スリーサプライで行っている作業は、空気中に浮遊するホコリや毛ゴミを嫌います。
取り扱う製品がフィルムばかりであるならば、印刷やラミネートなど特にクリーン度が要求される場所は完全なクリーンルームにしたいところです。
しかしスリーサプライでは、マグネット素材や紙への印刷や二次加工も行います。
完全に作業場所を分けてしまうことが好ましいのですが、今の工場面積では不可能です。
そこで、各部屋ごとの空調システムの他に、工場全体へフィルターを通したクリーンなエアーを送る送風機を設備しています。
この巨大な送風機から送られる空気は、印刷室、ラミネート室、エンボス室、加工室、検査室の天井に設置された開閉可能な送風口へ送られます。
そして作業に応じて送風口の開閉を行い、室内の空気の流れを操作します。
この巨大送風機のファンの操作は、㈲スリーサプライ川口の玄関に取り付けられた制御スイッチにより遠隔操作が可能です。
基本的に稼働日は朝から晩まで回します。
その左に写っている四角い箱はプレス室のクーラーの室外機です。
印刷工場はどこも同じだと思いますが、いたるところに熱源があります。
乾燥機やバッチ炉、ヒーターなど。
さらにプレス機もかなりの熱を持ちます。
設置するクーラーは、高い冷却性能を持つことはもちろんですが大流量であることも必要です。
当然室外機も巨大化します。
紙やダンボールから出る紙粉は製品歩留まりに大きく影響します。 クリーンなエアーをどれだけ大量に室内に取り込めるか。 そして汚れた空気をいかに効率よく外に出すか。 さらには、どれだけ冷やせるかを工場全体で考えると、クリーンな空気を大量に室内に取り込むための巨大送風機が必要になってくるのです。
余談になりますが、印刷室から排出される空気は若干の臭いがします。
有機溶剤を使用しているためです。
普段工場にいる従業員は慣れてしまっているのですが、近隣の方々には異臭と感じる場合もあるかもしれません。
そのため印刷室からの排気は直接排出せずに、フィルターを通して工場の煙突から排出しています。