両面テープのカス取り作業
カス取り治具を用いた両面テープのカス取り作業の動画です。
汎用のカス取り治具を使用し、ビクプレス加工された両面テープを10枚まとめてカス取りを行っています。
例えば動画内でカス取りを行っている両面テープには、132個の大小異なる形の穴があります。
この両面テープのカス取り作業を1枚ずつ行った場合、慣れた作業員でも3分程度かかってしまいます。
1時間に20枚。
1枚あたりのカス取り費用として125円程度の人件費がかかります。
6面付けの製品なので、製品1つのカス取り費用は、20円80銭となります。
カス取り作業は印刷費やプレス加工費とは違い、製品を仕上げる上で目に見えない(見落としがちな)作業です。
製品単価に上乗せしたいところですが、そのまま20円80銭を単価に含めてしまうと、とても受注できる金額にならないことは、製品の見積もりに携わった経験のある方なら理解できると思います。
そこでカス取り作業の効率化が必要となります。
動画内で使用しているカス取り治具は、いろいろなパターンの両面テープのカス取りに利用できるように汎用性を持たせています。
スリーサプライでは、抜きパターンに応じた、かつ両面テープの大きさに応じた複数の汎用カス取り治具を準備しています。
上動画の場合、両面テープ10枚を重ねてカス取り作業を行っています。
カス取りを終えるまで2分かかっています。
この場合1時間に300枚の両面テープのカス取り作業を行うことができる計算となります。
すると1枚あたりのカス取り作業の人件費は8円台まで下がることになります。
この両面テープは6面付けなので、製品1つに乗せるカス取り費用は1円40銭ほどになります。
作業の時間的なムラや作業員毎の重ねる枚数の違いを考慮しても、カス取り費用として3円ほどみておけばお客様が満足できる適正な見積もり価格になります。
カス取り治具を用いることで製品単価が下がりお客様に喜ばれます。
さらに作業効率も上がるのですから良いこと尽くめです。
補足ですが…
カス取り作業を終えて一番下になった両面テープを外さない理由がわかりますか?
実は一番下のテープにはカスが垂れ下がった状態で残ってしまうのです。
下から2枚目まではキレイに取ることができます。
そのため、一番下のテープはそのまま置いた状態で次の10枚セットを治具にセットします。
これを繰り返すことで、垂れ下がったカスを取る作業は全ての作業の終了時に1枚だけ行えば良いことになります。
10枚セット毎に一番下のテープのカスを外しながらの作業は非効率であることはご理解頂けると思います。