クリーン度優先の新しいラミネート室
㈲スリーサプライ川口の最奥にあるクリーン度を優先したラミネート室の説明です。
㈲スリーサプライ川口の各作業室には、大型の送風機からフィルターを通したクリーンな空気が送られていることは別ページでご説明しています。
クリーン度を優先したラミネート室へは、このクリーンな空気を2次フィルターに通し、さらにクリーン度を増した空気を送り込むように設備しました。
上写真左がラミネート室へ送る空気が通るフィルターBOXです。
大型冷蔵庫3台分ほどの大きさがあります。
そして上写真中央がラミネート室の天井です。
フィルタを通したエアーが2本のダクトでラミネート室まで導かれ、さらに分岐して4箇所からラミネート室に入ります。
写真右はラミネート室天井のエアー出口です。各部屋にそれぞれ2箇所、計4箇所の出口があります。
写真では分かりづらいので略図で説明します。
屋外の送風機から送られた空気は、2次フィルターBOXに入ります。
ここには屋外フィルターよりも目の細かいフィルターを使用し、さらにクリーン度が増すよう設計されています。
2次フィルターBOXから出たエアーは2本のダクトでラミネート室へ向かいます。
2本のダクトそれぞれに開閉バルブがあり、ラミネート室へ入る流量を制御します。
これはラミネート室奥側への流量を多くすることでラミネート室全体の空気の流れを「奥→手前→出口」とするためです。
クリーン度 10000以下
ラミネート室は二部屋に分かれていて、手前側の部屋のクリーン度はクラス20000程度で奥の部屋はクラス10000程度に保たれています。
手前側の部屋では、主にテープの貼り合わせ作業や仮止めしたテープのローラー流し作業を行います。
奥の部屋では、主にPET材のラミネート作業、表面保護フィルムのラミネート作業を行います。
下写真はクリーン度が10000程度の環境で作業を行うためのラミネート室の奥側の部屋です。
作業員は上下の防塵服の着用、帽子を被ることを義務付けています。
ラミネート機と作業台以外の不必要な物の持ち込みを禁止し、クリーン度を保つ努力を行っています。
また、コンプレッサーから供給されるエアー洗浄用の空気もフィルターを通すことでクリーン化を行っています。
このページでのクリーン度は作業中にパーティクルカウンタで測定した値を表記しています。
例えば奥部屋の実際的なクリーン度がクラス5000であった場合でも、ラミネート作業では2人ないしは3人の作業員で行われます。
またラミネートされる材料の全てが洗浄されているというわけではありませんので、実質的なクリーン度はパーティクルカウンタの測定値のクラス10000程度ということになります。
このページでご説明した通り、㈲スリーサプライ川口のラミネート室は完全なクリーンルームと言えるほどのクリーン度には至っておりません。
これは、材料を洗浄してからラミネート室に入れることが不可能な事に加え、多種多様のラミネート作業を行うためにやむを得ない面もあります。
しかし、事務所や食堂などの一般的な空調設備の室内に比べ1/10以下のクリーン度は保たれています。
㈲スリーサプライ川口のラミネート環境を合格とするか不合格とするかは、ラミネートの目的と作業内容で見方が変わってくると思います。
貴社のラミネート環境と比べてみて、このラミネート室、どのような判定をされるでしょうか?